製造小売り業を立ち上げたM氏――取り込み詐欺にあう[30]
「ラブカンプー」は今回たたき台…以降がねらい目か?高松宮記念
昨日中京競馬場開催の高松宮記念では、増田氏の出走馬「ラブカンプ-」は果敢にも2番手追走で見せ場を作つたものの、18着最下位に終わつた。
パドツクや返し馬で明らかに入れ込んでいたので、本調子にはなかつたのでしょう。
彼女はスプリンターズステークス(1200m)で2着があるが、今回は距離が1400mに延びたうえ、直線が長い中京競馬場は向かない。
おそらく今回は叩き台だつたと、次走以降が狙い目なりそうです。
彼が馬主業を始めたのは、1980年代後半。
奥さんとの間には子供がいないので、お馬さんに彼の愛情が注がれたのである。
最初は、一口馬主で競馬を楽しんでいた彼が、商売仲間から出資者を募り、共同馬主の代表に収まります。
包丁の実演販売の神様S氏も増田氏から熱心に頼まれて、馬主になつていました。
共同馬主の代表になつてから10年もたった1998年。
その年のダービーに彼の持ち馬「ボールドエンペラー」が出走。
14番人気ながら後方から追い込み、2着に食い込んだ波乱のレースを演出したのです。
優勝は武豊騎乗の「スペシャルウイーク」で初のダービー制覇となつた記念すべきレースでした。
私は残念ながら馬券は取り逃し、勿論友人の馬に応援はしたけど、まさかここまで走るとは予想外のレースでした。
でも痛快じゃありませんか!
かつてゲリラマーケツターで商売していた仲間の馬がダービー2着になつたんですから。
ダービー馬のオーナーになるのは、一国の宰相になるより難しいといわれているのですよ。
1匹オオカミの実演販売士でも、ここまで出世できるのだから。でも本業の物販とは少し筋違いですけど。
新参者を待ち受ける取り込み詐欺グループ――パクリ屋
期日はそのダービーより遡ること14~15年前、増田氏が俗称「コロコロ」を国内で卸業を始めたころになります。
東京で大掛かりな見本市「ギフトショー」に出展した時のこと。
彼の商品「コロコロ」を扱う小売店や卸業者が見つかるのですが、その中の1社が悪質な取り込み業者だつたのです。
取り込み業者とは?通称パクリ屋
別の見本市で増田氏に会うと、なにか憂鬱な顔をしています。いつもニコニコと関西人の如才ない彼にしては珍しい。
「いまえらい目におうてるんや」
詳しく聞くと取引先に納品した代金約350万円が焦げ付き、相手はどうやら常習詐欺グループなので警察や弁護士にも相談している最中というのです。
納品先の彼らの事務所が札幌市内なので、大阪から何度も出向くわけにもいかないので大弱りしていました。
一度いつた時の交渉でものらりくらりと、支払いを言い逃れるので、増田氏もその時点で彼らはパクリ屋と分かつたそうです。
取り込み詐欺グループの手口
彼らはまず「ギフトショー」などに初めて出展した業者をねらつてパクリを働く傾向があります。
というのは初出展業者は販売先確保に熱心なことに加え、自分が扱う商品に思い入れというか自信があり、売れるのは当たり前というパクリ屋の標的になりやすい状況にあるからです。
彼らは商品を過大ともいえるくらいにほめたたえ、取引を申し出てきます。
最初の取引は現金取引ですが、ある程度信用を得たならば、大口の取引を後払いで要求してくるのです。
増田氏もこの手でやられたといつてました。
パクリ屋の常習手口ですが、数回でも取引が成立しておけば、最初から詐欺狙いだとは警察でも事件化しにくいので、犯罪容疑の逃げ道を用意しているわけです。
さらに巧妙なのは、彼らの事務所がほとんど北海道にある点です。
これは東京や大阪から距離を置くことで、取り立てにくい環境を意図的につくり、大した金額でなければ納品業者が、泣き寝入りせざるを得なくなるのを見越しているのです。
増田氏は裁判所に持ち込むとは話してましたが、その結末はとうとう聞く機会がありませんでした。
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