逆転サヨナラ満塁ホームラン目指したが3球3振の鳴門ぴあ博覧会[35]
出店業者も全てお手上げ
売り上げのあがらない毎日に、私たちだけでなく、他の業者さんたちもいら立ちを隠せません。明らかにこんなはずではなかつた、という表情です。
そのうちに平日の暇な時には、近くの鳴門競艇場へ行く業者も現れる始末。(私も2度ほど行きましたが)
徳島県人の金銭感覚-幼児期から教える
毎日遠足代わりに来場の児童たちには、共通して持つていたものがありました。それは子供用の小銭入れです。
100円、200円のお土産を買うのですが、決まつて小銭入れごと店員に差し出し、代金を払うのです。
驚きましたね。全員が全員ともそうです。不思議に思って児童に聞くと、日ごろから母親に持たされているのです。
無駄使いをしないように小さな時から、教育してました。
ウナギ屋のアルバイトの娘に、それを話すと「ただやったら何でももらうよ!徳島県人は」あつけらかんと言つてのけるのです。
「ただより安いもんはないからね」
ケチはケチでも大阪人に似て、明るいケチでした。
博覧会の最後はやけくその大宴会で締める
50日の長い博覧会がまもなく閉幕という日、出展業者たちが集まり、地元の料亭でお別れ宴会を催しました。
期待した売り上げに及ばないどころか、大コケの博覧会でしたが、この最後の宴会は大いに盛り上がります。
約50万円にも及ぶ今回の赤字を抱えて、私も明日は明日の風が吹く、なるようになるさと開き直りの心境。
やけくそ宴会の画像が下の写真です。
鳴門ぴあ博覧会50万円大赤字
最終的に決算すると約50万円の赤字になり、財布販売の友人SG氏に借金する羽目になりました。
閉幕後の東京への帰りは、スペインオモチャ販売のM氏とフェリーで同じでしたので、2人でヤケ酒を飲みながら、今後の販売について情報の交換です。
以前のブログでM氏が起死回生の初手となる情報をもたらした、と記したのですが、その情報をこの時教えてくれたのです。
起死回生となつた中曽根首相提唱のインポートフエアー!!!
この年の春頃から首相は、日本の大幅黒字による、貿易摩擦解消のため輸入品の消費拡大を国民に勧めていました。
その実現の一貫として、政府が補助金を出し日本各地で大掛かりなインポートフエアーを始めるというものです。
その気爆的実行役が日本貿易振興会(現日本貿易振興機構)JETROに任されていたのです。
夏からの具体的なフエアーが計画進行中だというのです。
彼はスペイン大使館からこれらの情報を得ていました。
彼はスペインから商品を輸入していた関係で、大使館からぜひ出展するように、勧められていたのです。
政府補助金のお陰で、出展料金が通常の見本市に比べ半分から3分の1なので、早く申し込まないと参加出来ないだろうと。
M氏の情報はまだ公表されていなかつたので、東京に戻るとすぐ虎ノ門にあつたJETRO 本部を訪ね、詳細を聞き申し込んできました。
記念すべき最初のインポートフエアーが、池袋サンシャインビルの文化会館で計画されていました。
8月のお盆休みの時期です。
その後日本各地で同様なフエアーが計画されており、こんどこそ逆転サヨナラ満塁ホームランをと、深く胸に記すものがありました。
「鳴門ぴあ」の大失敗で金銭的にも追い詰められていたからです。
初日のオープンに中曽根首相が私の小間に!!!
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