見本市が即売会場・サプライズなゲリラマーケテイング[14]
来場者の想定外の物販小間!売れる心理学
前回のブログで、ゲリラマーケテイングとは「低コストで、時間・場所をも対象に包含し、想像力や創造性で作り出す、型破りな宣伝・販売システム」(ジェイ・C・レビンソン)と紹介しました。
ただ私のブログでは、あなたにより理解していただけるために、もう少し狭義な意味で使っています。
ゲリラマーケテイング=見本市・展示会販売
という捉え方です。ではなぜ、そのように捉えているのか?
本来見本市は、業界ごとに各企業がそれぞれ自社の新製品やサービスを展示し、商談や新しい取引先を開拓するためのイベントです。
サンプル提供などはあつても、来場者に直接販売する企業は少ないのです。特に格式ある、長い伝統を誇る見本市ほどそんな傾向があります。
来場者もまたライバル業者の視察や、業界最先端の情報収集が目的ですので、会場に物販業者がおり、商品を販売しているなどとは、想定外のことです。
その意外性がゲリラマーケティングといわれる所以になるのです。
販売商品に意外性はなくても売れるのがゲリラマーケテイング!
あると思わなかつた場所での商品販売は、ただそれだけで来場者の注目を集めます。
商品自体も目新しい商品であれば、更にベター、また商品が見本市テーマと関連するものならばベストです。これ以上の素材はありません。
物販小間を見た時の来場者の表情は、最初は皆さん同じ。
「なんで?これが見本市とどんな関連があるの?」と言わんばかりの怪訝な表情。
でも視察ばかりでうんざり?していた来場者は、売られている商品が興味があるものと分かると一転するのです。
はじめの表情は消え熱心に商品を見始めます。
この心理変化はある意味サプライズにより起きたと言えるでしょう。
ゲリラマーケテイングに反発も!物販への主催者の反応!
このサプライズを起こして宣伝販売を促進するのが、ゲリラマーケテイングの真髄といえます。
人間心理・人間行動学に基ずくひとつのケースといえます。
カネがないなら智慧を出せ!万国共通の言葉です。
ただ見本市本来の目的にそぐわない、会場での物販には反発もありました。
見本市出展申し込む際には、即売禁止の項目がある主催者の見本市かどうか、注意したものです。
物販コーナーのある見本市では、勿論問題ないのですが、主催者によつてはまつたく論外という見本市もあります。
主に日本能率協会や外資系のリードエグジビジョンジャパンなどが主催するものです。
大規模な見本市では、ほとんど会場での販売は認められていません。
(そこをなんとかかいくぐって、出展するのもゲリラマーケテイングの面白さですが)
規模が小さい見本市ではわりと規制は緩やかですが、それでも例外的に厳しく対応されるところもあります。
毎年2月に大阪で開催されるフイツシングショー(大阪釣り具協同組合主催)がそれです。今でも同じかどうかは知りませんが。
実演販売の神様・S氏もお手上げ・フイツシングショー大阪
もともと大阪のフイツシングショーは、即売禁止で見本市の販売業者の間では知られていたので、それを無視して出展、販売する業者はいなかつた。
ある年、包丁の実演販売神様のS氏が出展したのだが!!
釣り具にナイフや包丁は関連があるので、出展が許可されたという。
開場するといつものようにS氏は実演を始めた。すぐに人だかりができ、大賑わいのいつもの光景です。
ところが実演を開始して,直ぐに主催者がとんできた。
「このショーでは商品の即売は禁止です。実演販売を中止してください。」との申し入れです。
S氏はいつたん申し入れをに応じたものの、実演販売しなくてもナイフや包丁を売るつもりで並べていると、購入される来場者もいます。
周囲の出品業者のクレームもあつてか、こんどは主催者が小間の横に待機して、販売も出来ないことになつたのです。
同時期に別の会場で、他の見本市に出展していた私の小間に来て、「こんなに販売ができない見本市は初めてだよ。大赤字になる。」と。いつもクールな神様はぼやくことしきり。
実演販売の神様でも、どうにもならない見本市でした。
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