即売禁止の見本市に出展した友人ーー超一流企業の小間に囲まれる!![15]
ゲリラマーケテイングにも程がある!!??
見本市で輸入雑貨を販売するM氏が、当時「エレクトロニクスショー」(現在は別の名称となつていると思われる)という、やはり即売禁止の見本市に出展できたと情報が流れてきた。
売れる見本市にどうして出展出来るのか、そうしたノウハウや情報は業者の間でも、余程の親しい間柄でなければ、教えたりはしません。
競合する物販業者がいない方が、当然売り上げが上がるからです。
M氏とは同じ物販仲間というくらいで、あまり親しくはなかつたのですが、数年後に、私の商売が飛躍的に伸びる情報をもらうことになります。
それはともかく、M氏の出展情報は、同じ物販業者の注目を集め、暇な業者同士で見学にいきました。
見本市会場に入つて皆一同に驚きました。
数館ある会場の中のメイン会場、しかも超一流企業が隣り合う、一番華となる入り口のすぐ近くに彼の小間があつたのです。
周りの小間には「SONY」もあつたのを覚えています。
彼の小間の両隣り・正面の小間もすべて専門家による素晴らしくデイスプレイされている小間ばかりです。
それらの小間の中に「ポツンと一軒家」ではないけど、手作りのデイスプレイされた小間が彼の小間です。
彼の小間には、エレクトロニクスショーには何の縁もない、スペインの輸入雑貨、インテリア小物や子供向け音の出るオモチャのピストルなど。
エレクトロニクスショーとの違和感は、なんとも言われないものがありました。
デイスプレイ・商品全てにおいて。
見学にいつた私たちが、いつものように声をかけると、彼は救われたような表情で話しだしました。
「まさかこんな一等地に小間が入るとは!」
私たち全員が主催者が絶対間違えていると。
彼が注目を集めるため、オモチャのピストルをバンバン鳴らすと、通行中の来場者や周りの小間の係員が、「何事?」といつせいに振り向くのです。
彼らの冷たい視線。現場を思い出すと冷や汗が出ます。
同じ業者と思われないように、私たちはそそくさとその場を立ち去りました。
その見本市での彼の販売成績は分かりませんが、どうだつたのでしょうか?
通常では、会場で人目に触れる一等地に入ると、売り上げが期待できるので、大喜びするのですが、この時ばかりは彼の幸運?に同情したものでした。
見本市物販のメリツトは?
(1)短期間開催(3日~5日)なので、来場者が集中する。当たれば売り上げは店頭販売とは比べものにならないくらい大きい。
(2)キャツシュ&デリバリーなので、運転資金の回転が良い。しかも所場代金は歩合でなく固定なので当たつたときの儲けは大きくなる。
(3)同業者との競合が少なく商売上のストレスがないうえに、他の業者と交流がみこめ、親しくなれば他の出展場所や販売場所の情報をもらえる。
他の業者が持つ売り場に誘ってもらうこともあり、長い目で見るとこの情報は一番役に立つ。
商売初心者にとつて(3)の情報交換は貴重で、見本市以外の販売を考えるときに、大いに助けになります。
催事販売とゲリラマーケテイングの違いとは???
良く知られ代表的な催事販売と言えば、デパートやショッピングモールで行われる「北海道名産展/グルメ展」などがあります。
しかしこれらの催事販売は、マスコミや新聞広告・チラシなどであらかじめひろく告知されたものです。
このことだけで、ゲリラマーケテイングとは言えないのです。
消費者にとつては、商品の内容も購入できる売り場も承知しているので、サプライズな買い物ではありません。
ただ日常では食べられないものがあるので、珍しい食べ物があるくらいの気持ちで催事場に行くのだと思います。
近年の催事販売は、年間スケージュールに基ずく販売にすぎなく、日常のルーテインに成り下がつているのではないでしょうか。
そこには驚きも何もなく、ゲリラマーケテイングとは決してそのようなものではありません。
マーケテイングのなかに人間の創造性や熱気が感じなければ、ただ陳腐化した旧来のマーケティングにすぎないのです。
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