UNIQLO(ユニクロ)のSPAは小売り業進化モデルの一つ!!〔61〕
UNIQLOが到達したSPAとは?
商売をしていると毎日、様々な問題が生じてきます。
家業の紳士服からカジュアルウエア―販売に転身した、柳井正が直面した課題は、前のブログでも少し触れましたが、それは以下のようなものでした。
(1)当時の衣料品業界では、メーカー企画の商品を仕入れる委託販売が主流で、返品可能ですが、その分仕入れ額が高くなる。
それは当然小売価格にも高く反映されます。
(2)商品企画もメーカー主導で、小売店それぞれの購買層に会う商品構成が難しくなつていた。
つまり小売店のコンセプトに合致した商品構成が出来ないのです。。
(3)販売価格もメーカーや問屋が決め、小売業者は自由に価格決定が出来ない。
このような課題を解決するために、彼は
(3)1)店舗数を増やしバイイングパワーをつけて、自主企画製品をメーカーに委託する。販売価格を自由に設定。
(2)最初は国内メーカーへの発注だつたが、大量注文と人件費高騰により、より安い海外メーカーへシフト。
(3)海外メーカー製品の出来具合が悪いので、検品人材を派遣し品質の安定化を進める。
(4)商品の低価格化だけでは、デザインなどで優れた海外アパレルメーカーとは勝負できないので、国内メーカーの優れた素材を使い、他のメーカーとの差別化・高品質化を図る。
新企画の決定打!フリースの大ヒツト――1998年!!!
東レの新素材を用いたフリースは大ヒツト商品となり、それまでの単なる衣料品ディスカウンターとみられていたユニクロは、一躍有名アパレルメーカーとして、全国で認知されることになつたのです。
柳井が開業当時から目指していた、アパレル小売りの夢の一つがこのフリースの販売で結実したと言えます。
それは
(1)最新の流行やお客のニーズを早く・正しく商品に反映する。
(2)企画から販売まで同じコンセプトを維持できる。
(3)高品質な商品で自社ブランドを構築できる。
(4)中間マージンを省き、リーズナブル価格で提供できる。
(5)何よりも自社オリジナルブランド商品は、自由に価格が決められる。
ユニクロが日本の代表的SPAとなる!!
【SPA】とはSpecialty store retailer of Private label Aparel
直訳では「プライベートブランドの衣料品を販売する専門店」です。
『商品の企画・開発から調達・生産・流通・広報・店舗運営・販売までを一貫して自前で行う業態・ビジネスモデルのこと』
SPAの特色は
(1)生産した商品全て自社で販売。
(2)販売価格が自由に決定できる。
(3)商品需要を間違うと大量の在庫を抱える。
ユニクロはフリースの空前の売り上げ記録をもとに、翌1999年2月には東証1部上場を果たしました。
フリースで大成功を収めたユニクロですが、同じフリースでさらに大量販売を狙い増産したところ、翌年以降お客様に飽きられて逆に、大量の在庫の山を築き一時、経営に赤信号がともります。
まさに上に挙げた(3)のデメリツトがもろに直撃した形でした。
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